次は具体的なスケジュール、時間配分についてです。
文系での受験を控えた高2生にとって、ほぼ捨て確定の数学に貴重な時間を割く余裕などありません。…もちろんそうでない人もいるんですが、もともと数学嫌いのコテコテ文系にとっては足枷以外の何者でもない。
でも捨てるのもどうなの((
推薦とか選択肢に入れるとしたら、10点20点はさすがにマズイ。
最小の時間で済むよう、ここではスケジュールについて紹介してみようと思います。
ここに至るまでの経緯は文系数Ⅱ・定期テスト平均点の越え方
使用する問題集や使い方については文系数Ⅱ・定期テスト平均点の越え方②
をご覧ください。
直前対策(≒一夜漬け)は時間の無駄遣い
よく聞きますよね。英単語60分を一日でやるのと、10分×6日やるのでは全く効果が違う、と。これは脳の記憶のシステムによるものですが、ざっくりいうと、こまめに出し入れする情報の方が、「大切な情報なんだ」と脳が勘違いして、短期記憶から長期記憶に変換しやすくなる、と言うことだそうです。なので、単語の小テスト前夜でもない限り、基本的に「一度にやる」は効率の悪い学習方法であるということを心得ておきましょう。いずれ記憶のメカニズムについても書けたらいいなぁって思います。
まぁ、文系にとって数学なんぞ、べつに長期記憶に切り替えてもらわなくてもいいんですけど。でも、短期記憶のメモリーにも限度があります。それこそ、数学なんぞにメモリ無駄遣いするんだったら、歴史でも詰め込んだ方がよっぽどいいに決まってます。ってことで、短期メモリは文系の命:社会科目のために温存しておきましょう。一夜漬けという最後の足掻きは、暗記科目にこそ力を発揮します。理論で攻めなければならない理系科目、特に数学は、一夜漬けと一番相性が悪いのです。
なるべく時間をかけずに、効率よく、定期テストまで、数学の情報を脳内に留めておきたい(後は知らない)。ならば、一見面倒でも、コツコツ少しずつチェック作業をしていく以外、方法はないのです。
「通塾」のつもりで週一コマ
塾にでも通っているつもりになって、週に1度、60分~90分程度「数学の時間」をとるようにしましょう。ちなみに、人柱()でもある私の生徒は、1コマ90分、集中力が持たないので、雑談を合計10分~15分程度とっています。独りでもくもくと出来るのであれば90分も要らないかもしれません。しかし、文系の数学センスには個人差があるので何とも言えませんが…。ただ、文系数Ⅱ・定期テスト平均点の越え方②にあることをクリアするとしたら、60分では足りないでしょう。
ここで大事なのは、必ず決まった曜日、だいたい決まった時間にやる、ということです。脳の記憶にはリズムが重要なのです。一番無駄なのは、せっかくやったのに、そのあと時間的空白を作る事。脳の記憶力なんて、たかが知れています。生命や生活に関わるような余程のことでもない限り、一発で覚えるのは不可能です。
1週目:ひとつのテストが終わり、次のテストの単元が始まってから、通塾のつもりの曜日までの一週間分を、文系数Ⅱ・定期テスト平均点の越え方②の「やさしい」「教科書ガイド」の項を実践します。おわり。
2週目:先週の基本問題がイケるかどうか確認します。「ぉぉお!?覚えてる、解ける!」な人は「3STEP」のSTEP1、「やっぱ数学無理だわさ」な人は「やさしい」の練習問題、各々記憶の程度に合わせて確認してください。その後は、1週目の内容と同じ。
3週目:2週目と同じ。
4週目:2週目と同じ。
5週目:そろそろ次の定期テスト2週間前あたりでしょうか。学校でも、一つの単元や節が終わり、派生問題やチャレンジ問題みたいなものに手を出しているころと思います。そういった問題は無視して、ここいらで「やさしい」の「流し解き」をしてみます。要するに、1週目の一番最初のところから現在のところまで、一気に自力で解いてみるのです。出来たらOK、出来なかったところは「やさしい」の使い方を最初から実践しなおします。
6週目:学校進度と流し解きの2本立て。
数学のテストがある週の直前の土日:「3STEP」を、テスト範囲全部流し解き。
最後の流し解きに至っては、別に全部できなくても気にしなくて大丈夫です。STEP1は教科書の問題そのままが多いので、7割~8割出来ていれば問題ありません。…念のため繰り返しますが、このスケジュールおよび方法は、「文系(の逃げられない)数Ⅱ・定期テストで平均越え」です。「テストで7割とる」方法ではありません。
もし先生が、文系クラスにもかかわらず、数学者にありがちな妙なプライドでもって派生問題やチャレンジ問題など出そうものなら、みんなできないので平均点も下がることになります。その中で、基本問題を確実に奪取すれば平均点はクリアとなります。仮にほぼ基本問題ばかりだったとしても、週1回、すべての項目の基本問題(ばっかり)をなぞり倒してきたので、まだらに捨ててかかっている文系のクラスメートよりも、多少イロがつくわけです。
目標ラインを明確に
文系にとって、大切なのは数学が出来るかどうかじゃない、周りの連中と比べて多少できてる、が大事なのです。対数関数が何者であろうと、知ったこっちゃないのです。私もアレが何者なのか知りません。それでも、この方法で、私の人柱、じゃなくて、生徒はクラスの平均点越えをキープしています。勿論、奴が通塾以外で数学の自主勉をすることはあり得ません。悲しいけど分かってます。
でも、私はそれでいいと思っています。数学が出来ると、確かに柔軟な頭になりますし、物事を順序だって理論的に考える土台が身に付きます。本来なら、高い授業料もかかってますし、タダではないので、そこからいくらでも学んでやろう!な気概も持ってほしいのが本音です。
しかし、国公立目指すんでもない限り、避けて通れるものなら極力避けた方がいい、と言うのも本音。多感な時期を、もっといろいろなことに使ってほしいと思うんです。高校生活が始まった瞬間から、卒業までのカウントダウンはスタートしています。私の人柱、じゃなかった、生徒も、男子校で懲役刑とか言いながら、もう半分過ぎてしまいました。あと半年もすれば、ダルがっている部活も引退です。おさらばできる一方、二度と戻ることはできません。
いずれ捨てる数学です、コストは最小限に抑えて効率よく逃げ切りましょう。やるべきことが他に沢山あるはずです。リーディングとかグラマーとか現代文の漢字とか古典とか世界史とか、なんでだか物化とか((
ってことで、なんとか平均点逃げ切れますように。健闘を祈ります。
がんばってね~
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