高校入試:出ると分かってて何故やらない!英語長文

最新の、高校入試の全貌が見えてきましたね・・・

明らかな変化は、

・読解の難化(長文化、単語難化)
・英作文の難化

英作文については、正直、まだエリアや偏差値でばらつきがある感じがします

しかし、長文については、エリア・偏差値関係なく、どうも全体的に難化してる感が否めないのです・・・

英語長文は、もう、どうあっても逃げられないです
他教科でカバーするのも無理です

・絶対出る⇒読む練習必須じゃん

・英語は言語⇒量が必要じゃん

なのに、何故やらんのだ!!

 

ここでは簡単に、

①英語の長文読解、練習の必要性

②全然読めない子にオススメできる問題集

③個別指導の塾、注意!!マジで!

を、ざぁああっと見ていこうと思います。

 

①英語の長文読解は練習が必要です!

 

いやもう、書くまでもない。絶対必要です。

学校の授業でやるような、ホライズンやサンシャインの短文を
一つ一つ時間かけて解説していくんじゃ、英文は読めるようになりません。

 

知識の面や文法の理解においては勿論必要な時間です。

しかし、「文章を読む」という力は全く別物です。

仕入れた知識を瞬時に文章に当てはめて正確な訳をとる。

文法を知っているだけでは不可能なんです。

 

例えば、不定詞の副詞用法で、「○○するために××した」の訳を、前から順に分かる単語だけを拾って「××して○○した」とするミスが割と多い。

なんかそれっぽい内容だし、あながち間違ってもいない風ですが、実行されたのは過去形の「××した」の方であって、厳密に言うと、目的である「○○するために」は実行されたか分からないのです。

I went to the library to study English.

「英語の勉強するために、図書館へ行った」、そこで友人に遭遇し本来の目的を忘れて英語を勉強しなかったかも知れない。

この場合、「英語を勉強するために」の目的の部分は遂行されなかったことになる。「図書館へ行って英語の勉強をした」は誤訳となるのです。

 

とにかく、コテコテの文法問題だと解ける子も、文中にさらっと出てくるものに対しては、必ずしも対応できない、ということです。

 

 

また、テクニック的な意味でも練習が必要です。

読解を解く際、いきなり読み始めるのではなく、先ずは設問を簡単に確認しなければなりません。

 

設問で何を聞かれるのか。内容正誤の選択肢はどんなものがあるのか。

例えば、選択肢の中に「タカシはホストファミリーと週末に動物園へ行った。マルかバツか」という肢があるとすれば、日本の学生がホームステイをしたらしい、どこかへ行く話らしい、それはいつか、どこか、そこを注意して読めばいい、という指針が立てられます。

「What did Takashi eat in the zoo?」という英問英答問題があれば、そこに差し掛かった時点で、長文の中からそれらしき文章をマルパクリして解答終了です。

文頭からバカ正直に読み進めて、設問を見てまた探すのでは時間が無駄になってしまいます。

 

これは中学でも高校でも大学でも、すべての入試対策として使われるテクニックですが、どうにも身に付かない生徒が多いのです。意識的に「先に問題を見る」という練習を繰り返し、それを当たり前にしておかないと、本番ではきっと忘れて膨大な時間をかけてしまうでしょう。

英語の試験で時間が足りない!という子どもには、この「設問を先に読む」方法を徹底させれば時間内に終わらせることが出来るようになります。

 

 

②英語苦手で読めない子、スタートはコレで

 

高校入試用の英文読解の問題集はたくさんあります。

その中でも、長文と言うより「小文」、スラッシュリーディング(前から読む方法)と全訳両方載っているもの、文法別レベル別長文などなど、条件を絞った問題集がお勧めです。

私が生徒にやらせて効果が大きかったものをいくつかご紹介します。

 

●富士教育出版の長文系問題集

色々な問題集を使っていると、その出版社のクセというか、特徴が見えてくるものです。例えば、数学の問題集が使いやすかったからと言って、社会が使いやすいかと言うと、そんなことなかったりします…。

人はもともと収集欲があるので、使った問題集のシリーズを集めたくなるものですが、教科によって出版社を変えるのが最適だと思います。

 

そんな中、英語の長文問題に優れているのは、「富士教育」という出版社です。分野別、出題形式別、レベル別などなど、様々なタイプの読解問題を出版しています。

 

例えば、コレお勧めです。

高校入試英語長文はこう解く

100語以下からスタートし、200語、300語と段階的に増えていきます。最後は500語。

100語以下はぱっと見とても少ないので、読解に慣れていない子どもには最適です。「これくらいなら…」という勢いで最初の一歩を出させることが大切です。

 

この問題集は解説が素晴らしいです。

スラッシュリーディング、全訳、解説、全部載ってます!もしかしたら本体よりも価値があるかも笑。英語をどういう風に読んでいくのが正しいのか、この解説をベースに確認することは、今後の英語学習においてとても意味があると思います。

…難点を上げるとしたら、見づらい。

見開きになってないので、読んで設問に答えるたび、ペラペラめくるのがちょっとウザそうです((。情報が分断されている仕様は、ちょっと使いにくい点ではありますね。

それでも、このクオリティなら買い!と思って使用しております。

 

 

そしてこちらもお勧めです!

高校入試英語長文問題―分野別 (高校入試分野別モギテスト 1)

 

これは、ある程度長文でも点が稼げる子向きです。定期テストの長文読解での正解率を参考にしてください。半分近くできていれば大丈夫です。

 

この問題種のいいところは、値段の安さと問題量の多さ、長さの丁度良さ。

お値段、562円でした(Amazonより)

問題量も、基礎テスト2~3題、実力完成テスト1~2題、×10単元+実践問題3題。値段の割にいいボリュームです。

長さもいいです。

基礎テストは、長文読解に不慣れな子どもでも音を上げずに読める短さ。ここで、横着をせず、自力で全訳をするくらい頑張りましょう。短い文章が全訳できれば、あとは長さが変わってもやることは同じです。

まずは基礎テストのみ解き進め、訳や設問に慣れたら、最初の単元に戻って実力完成テストをやりましょう。長文読解に慣れていない子が、各単元の実力完成テストまで手を出すのはしんどいです。

見開き完結タイプなので、やりやすさもばっちりです。使い方によっては、長文読解の力が飛躍的に伸びると思います。

 

富士教育は、この他にも長文の問題集を出しています。色々手に取って確認してみてください。

英語の長文は量が大切。とにかく立ち止まらず、淡々とこなしていくこと!

 

 

③個別指導の塾はコスト的にたぶん無理

 

集団塾・少人数制塾など、みんなが一緒に同じことをやるタイプの塾は、割と長文の練習もしてくれています。

問題を解く時間を決めて、終わったらみんなで一斉に答え合わせと解説をする。文中の構造が難しい文やポイントとなる文をしっかり確認する。長文読解の時間を確保できるという意味では理想形かもしれません。

 

問題は、講師一人に対して生徒2人~3人、科目や内容がバラバラの個別指導塾です。

誤解のないように言っておきますが、子どもの指導に熱心な方も、もちろんいます。しかし、個別指導の講師はほぼ時間給のアルバイト。時間外に長文の予習なんて基本しません。

彼らにも彼らの軸となる生活が存在するのです。「子どものため」という錦の御旗の元、時間外でも予習を強いる用ではまさにブラックバイトになってしまいます。

 

では、授業中に生徒と同時進行でさっと先に問題を解くのはどうか。高校入試レベルであれば、講師は2,3分で解き終わるでしょう。

しかし、解くことと解説することは違います。「その問題の答えは文中のココに書いてあったね」は、解説ではありません。設問を確認し、長文をブロック分けし、問題と直接関係なくても勘違いや思い込みで訳してないかチェックする。読み方を指導するのが講師の役目です。

個別指導のように、問題を解いている生徒のそばで他の生徒の解説をする、そんなシステムでは、講師に長文を吟味する時間はありません。

 

私は以前、YDKの個別で3年ほどやっていましたが、1対3で指導する上に各生徒の報告書まで書かねばならず、同時進行で問題を解く時間など一切ありませんでした。

結局、直前期の長文対策は、英語担当の講師が各自で長文をコピーし持って帰り、時間外で予習をしていたのです。

「割に合わない」とブツブツ言いながらも、「生徒のため」という気持ちで頑張ってしまう講師。その上に当たり前のように成り立つこの現状こそが、塾バイトはブラックと言われる理由のひとつです。

 

まずは子どもに、「英語の授業って長文やってるの?」「長文の解説ってどんな感じ?」とさりげなく聞いてみましょう。

子どもの反応も良く、長文の正解率が上がっているようならば大丈夫です。もし、個別指導に通っていて「長文はあんまりやらない」「解説読んでる」的なことを言うようであれば、塾の先生に相談するか、他の対策が必要になります。

 

長文からは逃げられません。

 

もう過去問はご覧になったでしょうか。

今の時代、文法のみの大問はめったにありません。文法のテクニックさえ知っていれば点が稼げる時代は終わりました。

文法の問題すら、発音の問題すら、全て長文読解の一部…なんてのも珍しくないのです。

出ると分かっている、ならばやればいいじゃない!!

 

英語はただのツールです。しかし、だからこそ、今そのツールを習得しておかないと、子どもの未来がどんどん狭められていきます。
英語は子どもの選択肢を「狭めない」カギ参照)

 

未来にもつながるし、合格にもつながる。

こんなにオイシイ問題は、はっきり言ってないと思います。

三平方の定理なんかより、よっぽどコスパいいですよ((

 

英語が読めれば一気に世界は広がります。志望校も選択肢がずっと多くなるでしょう。捨ててしまうのはもったいない。

英語の長文読解は、やれば伸びます。

 

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