しばらくぶりです。実はこっそり、我が塾から埼玉大推薦合格者が排出されました。すごいね!!()
経緯とスペック
もともと数学がシンドイ子で、私が中学数学を担当していました。その後、高校1年の時に一年間留学するためにアメリカに行き、コロナが発生して一年経たずに帰国しました。
妹さんがいて、彼女が留学している間も妹さんの数学をみていたので繋がりがあり、高3になる直前で、「推薦を考えている。小論文や面接、志望動機を指導して欲しい」と連絡が来たわけです。
留学しちゃうくらいなので、もともと積極的に自分で動ける子でした。とにかく物怖じしない。埼玉大に学校見学に行ったときも、食堂で在校生に「どんな感じですか?」とインタビューかましちゃう感じ(笑。
また、物事の原因・理由をとにかく追求する子でした。だから、数学のセンスは良くも悪くもない普通の感じだったのに、「何故そうなるのか」とベクトルが根っこの方に向かうため、とにかく点数に繋がらない子でもあった。(いや、指導時間に限りあるし;;)
物事をちゃんと知り理解しようとする姿勢が、とにかく凄かった。数学のセンスは正直可もなく不可もなく、だったが、テーマがハマればぶっ飛ぶタイプだな・・・というのは指導していてとても感じていました。
それがハマったんですね。ロヒンギャ難民について関心を持ち、国際情勢やそれに関わる日本の法律、そこから日本の立法制度や他国との違いなど、芋づる式に関心が広がっていったようです。
もちろん、それを独学でやるには限界があります。ヤル気のある子、自分で動ける子にどうしても起きてしまうのが、「思い込み」「色眼鏡」「偏り」です。そこで、数多の予備校で政経や小論文、公務員試験を担当してきた相棒の出番だったわけです。
指導方法
ざっくり言うと、『ソクラテス方式』です(笑。
私の塾は、絶対に「一対一」を崩しません。大手個別指導と差別化、もあるんですが、やっぱり質にこだわりたくて。生徒から目を離さない。生徒が出すシグナルを100%拾います。授業で「やること」は決めていますが、「やり方」は一切マニュアルはありません。
そんなわけで、相棒は授業が大変だったと思います(笑。とにかく積極的なので、どこから質問が飛んでくるか分からない。授業準備も時間をかけていたので、おそらく時給換算したら赤字ですね。それでも「スリルのある授業」と、指導側も楽しんでたみたいです。
授業内容は、とにかく問答のラリー。一番最初の発問は難民についてだったみたいですが、もはや二人とも覚えてないっぽかったです。
流れは、一週間のうちに彼女が調べたことをベースに、大量に生じた疑問をぶつける。それに対して、指導側が答えて詳しく解説する。そこで生じた疑問をまたぶつける、それに返す。ではこの部分について、君はどう思うか?対策は何が考えられるか?指導側が発問する。彼女がそれに答え、その回答に関して詰めていく。授業の最後に(だいたい時間オーバーする)、指導側が課題を出し、一週間かけて彼女が調べてくる。
とにかく、授業中のラリーが凄い。静かになるのは、ホワイトボードに溜まった内容をメモる時だけです。しかし、指導側がうまく発問を誘導することで、知識の偏りや偏見、思い込みなどを修正し、彼女の感性を活かしながらも広く深く、成長することが出来ました。
本番の面接で、面接官に「よく知っているねぇ」と言われたそうです。それを聞いたとき、私たち指導側は「あ、やべぇかな・・・?!」と正直思いました(笑。きっと止まらなくてしゃべりすぎたんじゃないか!?質問にたいして斜め上なこと答えたんじゃない!?なんてw
でも、散々、サシで問答を練習してきたんです。あの子が斜めな回答をするわけがない!結果ちゃんと合格したので、面接官の「よく知ってるね」は本当の賞賛だったようです(笑。
「飛躍する」授業とは
生徒の質×指導側の能力×適切な方法=飛躍
ですかね・・・。
生徒の質
ピンキリです。ヤル気があってどんどん質問する子もいれば、ヤル気ありそうなソトヅラだけの子もいます。ヤル気なさそうなのにそつなく的確に出来る子もいれば、親にレールを引かれるだけの子も。目的と手段をはき違えて、授業の準備=勉強だと思ってしまっている子も。
こちらもプロなので、結果に繋がるよう指導しますが、長年培われたもの、育った環境に因るものは、なかなか軌道修正しづらいor時間がかかるのも事実です。
指導側の能力
言わずもがな、もちろんコレもピンキリです。学生のアルバイトをメインにしている個別指導がまさにそれ。生徒思いだけど経験不足故に空回りしてたり、良いお兄さんお姉さんでノリは合うけど、楽しいだけで終わってしまったり。
やはり、ある程度の経験値が必要なのは否めないと思います。効果がゼロとは思いません。ただ、保護者が支払った分の効果があるかどうか、求める対価に見合っているかどうかは別です。「習慣づけ」「平均点越える」など、目標設定が高くなければ等価以上ですが、「飛躍」させるには、やはり指導側の能力差は大きいでしょう。
適切な方法
「指導側の能力」にも関わることですが、とにかくやり方がマズければ、ダメです。小論対策なら、書くことをやらせなければ伸びません。面接対策なら、問答無しでマニュアルばかり説明しても本番では役立ちません。目的に沿った方法でなければ、「飛躍」は出来ません。
また、生徒のキャラも考慮する必要があります。不安がいっぱいで引っ込み思案な子は、ゴール設定を細かく定め、小さい成功をたくさん積み重ねるやり方で進めると伸びが早いです。同じく不安がいっぱいでも、「焦り」が強い子は、一番クリア出来そうな課題を「本人主体」で設定し、安心と自信を同時に狙います。
自信満々なのに基礎がボロボロな子は?極めてマイペースで模試の結果に一喜一憂しない、が、焦りもなくて今のままじゃ間に合わない子は?これが、本当の意味での『個別指導』だと思うのですが、経験値が低いアルバイトが多い中では、なかなか実現するのが難しい部分でもあります。
後輩が来る
彼女の高校の後輩さんが、来塾することになりました。同じ大学を、同じ方法で考えているそうです。指導科目は「小論文」。残念な地方都市では、小論文を的確に指導できる機関がありません。マジでホント、ない。大手予備校のサテライトしかない。伸びるわけねぇだろうが。
まだ本人にお会いしていないので、キャラも素質も分かりません。持っている知識量も分かりません。どんな指導方法かも、もちろん未定。ただもちろん、こちらはプロとして、最終ゴールを達成するために必要なことをやるだけです。
ちなみに、小論文に関しては別サイトがあるので、よろしければみてください。
個別に指導やアドバイスが必要なら、オンラインでもやりますよー。
コメント