夏が終わり、成績が上がらない受験生に

私が実際に話す事を2つほど。

・君は主人公

・合格したら今の状況を人になんて話す?

 

夏、あれだけ夏期講習耐えてきて、2学期入ってからも学校と受験勉強を両立して、こんなにも頑張っているのに全く数字に表れない。

この時期、こんな子が増えてきます。現に私の生徒にもいます。

勿論、夏の頑張りがこの時期に現れる子もいるにはいるのですが、これは本当に個人差があり、また模試の出題範囲などの運もあり、この時期は本当になんとも言えないのです。

 

でも、ここで大事なのは「家族みんなでメンタル総崩れ」にならないこと!

 

受験生本人のメンタルを守る

 

当の本人がめげてしまっては話になりません。

直前期までどうなるか分からないのは本当の事です。理社の暗記範囲は冬にどうとでもなりますし、理屈の英数だって、志望校が決まったこの時期ならばより効果的な対策が可能になります。諦めるにはまだまだ早すぎる。

ぎりぎりまでやり抜くためには、本人が前向きであることが大前提です。

 

私が生徒に話すのは以下二つのどちらかです。

 

 

・君は主人公

自分が人生の主人公なわけじゃん?

一次関数のグラフみたいに、平たんにまっすぐ上がっていくなんて面白くないじゃん、しかも人生そんなウマくいくわけなくね?

「進撃の○○(生徒の名前)」←タイトルは適当に笑。

いよいよ「受験編」のクライマックスだよね、ピンチに立たされた主人公だとしたら、これからどうするよ?

合格してみんなで「っしゃー!!」っていうラストまでつなげるために、君なら今、何をする?

 

 

どうでしょう。子どもじみていると思いますか笑。

 

でも、自分たちが、大学受験や就職やら、はたまた、職場という無限ループに入り込んだ気がして絶望を感じた時、「いつかきっと」と物語の展開のようなことを想い、耐えてきたのではないでしょうか。

 

自分が主人公と考えるか否かは置いておいて、実際誰もが「いつかきっと」を想い、耐えて切り抜けているのだと思います。

受験は、合格という大目標を達成するのと同時に、関門を切り抜けていくメンタルを養う機会でもあると思うのです。

 

ただの受験で終わったらもったいない。

三平方の定理や不定詞なんかより、もっと身に付けるべきことがあるのです。

 

 

・合格体験記作戦

もうさ、受かる事前提で考えてみようか。

後輩にアドバイスするとして、「頑張ったのに成績が上がらない!」ってこの時期に、何をしたら受かったよ!って言ってあげられる?

「単語の覚え方をこう変えてみた」
「間違えたところをちゃんと確認するようにした」
(ここで的確な具体例を挙げてあげる)

こうしたら合格しました!ってことを、逆算するつもりでちょっと考えてみ?

 

 

体感的に、割と緻密に計画が立てられる子、上位校を狙っている子には、こっちの方が効果的なような気がします。

年齢やジャンルを問わず、多くの塾で採用されている方法です。

 

メリットは2つ、

・本番までにやるべきことを逆算して整理整頓できる

・合格までの具体的な道筋を本人が考えることができる

これにより、ただのノリとは違う「本当のやる気」が復活する。

 

この時期、とにかく焦らず、いつも通り確実に課題をこなすことが何よりも大切です。「明るい未来が待っている!」と思わせて、今はとにかく、一歩でも着実に前へ進めるように落ち着かせてあげてください。

 

 

大人のメンタルだって大事

 

本人が落ち着いても、周りの親が焦っていたら本末転倒。

身近な大人の焦りは子どもに容易に伝染します。

模試の結果などでダメージを食らったとしても、それこそ、「大丈夫!」と自分に言い聞かせて、まずは大人が落ち着きましょう。

 

この時期、子どもを応援するために必要以上に発破をかける方がいます。

お気持ちは分かりますが、かけすぎです。

 

「親がとにかくうるさい。テレビ見てても『大丈夫なの?』ってすぐ言う。ろくに休憩も出来ないよ笑」

「大事な子どもの受験だもん、親もそりゃ心配なんだよ笑。またうるさく言われたらさ、『あー、心配してくれてんだなー』って半分くらいに聞いときなよ笑」

 

塾ではこんな会話をしております…。

 

でも、親だってつらいですよね!!

 

きっと、じっとしているのも大変なんだと思います。

 

その気持ちは、子どもの見えないところで存分に発揮してあげてください。

 

例えば…

子どもの気が散らないよう、テレビの音量を下げたり、休憩しやすいようリビングを常にきれいにしておいたり。

赤色のモノを減らしてもいいでしょう。

赤は戦闘意欲をあげると思いきや、目に入ると気持ちが守りになってしまうそうです。ボクシングでも、赤のユニフォームと青のユニフォームでは、赤を着ている選手の方が勝率が高いとか。

青の選手は、相手の赤を見てしまいますからね。…って、「受験脳の作り方」って本に書いてありました((。

 

こういった「受験脳の作り方」「16倍速勉強法」(最後に紹介します)など、学習に関する本を読んで、使えそうなところをアドバイスするのもいいでしょう。消化のいい夜食を用意してあげるのだって大切なことです。

 

言葉で発破をかけることが全てではありません。

子どもが頑張っている姿を見て「大丈夫だ」と信用してあげるのも大人の役目。彼らには彼らなりのやり方があります。

模試の結果などで一喜一憂せずに、どっしりと構えて支えてあげて下さい!

 

 

平常心なんて、基本ムリ

 

 

「自分が試される」という人生初のイベントを前に、子どもたちが平常心でいられるわけがありません。

大人からすれば、合格した後落ちぶれる人もいるし、落ちた悔しさを糧に這い上がっていく人もいる、命奪われるわけじゃないし…なんて思えるんですが、子どもはそうはいかないんですね。

大人の経験則を話して聞かせたところで、子どもにはあまり伝わらないようです。

 

それなら、

「平常心なんて、基本ムリ。焦りや不安をゼロにするのは無理だけど、前向きに考えて、マイナスの気持ちを出来るだけ小さくして、自分でコントロールしよう」

・・・ってな方向にもっていくのが良いと思います。

先輩として話すのも悪くはないのですが、それよりも、同じ目線に立ってアドバイスしてあげるほうが、より心に染みるのかもしれません。

 

本番まで、あと少し!!

 

悔いのない戦いができるよう、一緒に頑張りましょう!!

 

参考図書:

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16倍速勉強法―「東大」「ハーバード」ダブル合格 (光文社知恵の森文庫)

受験脳の作り方―脳科学で考える効率的学習法 (新潮文庫)

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受験脳の作り方 脳科学で考える効率的学習法 (新潮文庫) [ 池谷裕二 ]

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